開催テーマ

 夕張映画祭は、1999年の夕張市が開催していた・ゆうばり国際ファンタステイク映画祭(現在、同名の映画祭がありますが、主催形態が以前のものとは違います。)の10周年特別協賛企画として開催された、【次代の才能の発掘と育成】をコンセプトにした、JCF学生映画祭が2010年に発展した映画祭です。

 夕張市が財政破綻し、映画祭も中止となった2007年、【夕張に映画祭の火を消さないで!】との合言葉で、夕張国際学生映画祭2007として国際学生映画祭を開催いたしましたが、2008年の開催において、全国からの善意をうける夕張市において、映画祭開催について様々な問題を目のあたりにしました。

 2008年の<夕張国際学生映画祭2008>は、夕張市が開催していた当時と同名の<ゆうばり国際ファンタステック映画祭>がNPO法人によって開催されることになり共催も模索しましたが、ゆうばり観光協会との共催で独自開催致しました。


 その時に直面した地域活性化の観点からみた、【映画祭のとりまく地方の問題点】は、【日本全国における地域社会の問題点の縮図である】ことが理解できました。

 

 夕張=映画のイメージは、17年間の夕張市としての公共投資の上に成り立つブランドイメージであり、何人のものでもないこと、そして、本来、公的に夕張市の活性化や映画を愛する人たちに開放され活用されるものであるべきとの信念から、学生映画祭の枠を取り外し、2010年、通算10回目の記念開催から、【夕張映画祭2010】として、【ゆうばり映画祭は誰のものか?】をさぐるべく、【地域における映画祭のあり方】と【地域活性化の問題点】を探究に挑戦して参りました。

 

そしてこの度、その想いの原点に回帰し、このたび、あらたに開催テーマとして【ゆうばり映画祭は誰のものか?】とし【夕張における映画祭のあり方】を考えながら、<地域活性化の観点からの問題点>に長期的な視点で取り組むことにより、夕張市の発展の助力になること、この夕張の地でおこる地域活性化の障害を顕在化し、この知見を北海道のみならず、全国の地域活性化に役立てて参ることを目指して参ります。